セブンティツー
「今の警報はリドルがウィルスを手に入れたのかもしれない。早く保管室に向かって!」
言われるままに七王とともに保管室に向かうと、セブンティツーが神妙な声で語り始めた。
「・・・急ぎながら聞いて欲しい。黙っていてごめんなさい。私はあなたとは違う世界線の七王周年。七十に二を加えると七王になるでしょう?私の世界線ではそちらよりも科学技術が非常に発達していて、3次元の「空間」の移動はもとより、過去現在未来という4次元の「時間」移動までは可能になっている。若返る技術も進歩している。私もそちらの七王と同じ歳なんだ。そして、こちらの世界線の未来から「異なる世界線(5次元)への光による情報伝達技術」がつい最近になってこちらの現代に持ち帰られた。まだ技術としては不安定で、実際にほかの世界線に移動することはまだできないけれど。あるとき私はその技術を用いてそちらの世界線の私の情報を手に入れた。リドルがウィルスアンプルを持ち出そうとしているところに居合わせたそちらの私は格闘の末、リドルに刺殺されてしまう。そしてそのときに2つのアンプルは壊れ、リドルが感染した。私の遺体はリドルによって焼却され、行方不明の扱いとなってしまった。そちらの世界はそのウィルス流出によって向こう100年間影響を受け、飢餓・略奪・戦争と世界は荒廃してしまう。そちらとこちらの世界線は隣同士だから、そちらの影響は少なからずこちらにも来る。この事件を防ぐことはお互いの世界線にとって人類の存亡に関わることなの。だから必ず阻止して!」
保管室につくと、すでに2つのアンプルは奪われたあとだった。
「くそっ、なにかやつの行った場所の手掛かりは・・・」
七王周年
「ん?これは?この近所の住所が書いてあるメモね。この字はリドルの字よ。手掛かりがない以上、ここに行ってましょう!」
第5のなぞ 十字の交点のなぞ
例題のように、漢字の十字の交点にある四角に漢字一文字を入れるとたてとよこで二字熟語が成り立つ。
例題を参考に ? に入る漢字を考えて青・赤・黄の四角が表す漢字の読みがなをつなげて読め。
こたえはひらがな6文字。
メモの住所に行くと、そこにはリドルの姿があった。
七王周年
「リドル!あなたが某国のスパイだったのね!もう逃げられないわよ。早くそのウィルスを渡しなさい!」
リドル
「くそっ!」
「あっ、待てっ」
リドルは二人の包囲をすり抜け近くに停めてあった自転車に乗って逃げて行った。
七王周年
「あちらの方向には…火の見やぐらがあるわ!高いところからウィルスをまかれたら、封じ込めるのが難しくなる!早くいって!」
リドルを追いかけ火の見やぐらにつくと、すでにリドルは頂上に上っていた。